社労士問題シリーズ part2

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 8月16日、本試験まであと1週間ほど。受験生の皆様、最後の勉強の総仕上げと、最終チェックに余念がないことと思います。体調の管理も万全にしていただき、あともう少し、頑張ってください。心から応援しています。

 先週に引き続き、社労士の問題はどういったものが出題されるのかを紹介します。今回は択一式試験です。

社労士の択一式試験とは

 社労士試験は、大きく分けて二通りの試験方式があり、

  • 選択式試験
  • 択一試験

があります。選択式試験は、先週、労働基準法を例にとり、紹介しました。文章の空欄に適切な語句を選択肢に与えられた中から選択するというものです。

 一方、択一式試験は五指択一式の試験で、基本の形は、5つの文から正しい、もしくは誤りの文を1つ選ぶという方式です。ただし、この5個の中から1つを選ぶのですが、出題形式がさまざまです。

  • 5つの文から正しい文を選ぶ
  • 5つの文から誤りの文を選ぶ
  • 5つの文の正しい文の組み合わせを選ぶ
  • 5つの文の誤りの文の組み合わせを選ぶ
  • 5つの文の正しい文の個数を選ぶ
  • 5つの文の誤りの文の個数を選ぶ

上2つの、正しい、もしくは誤りの文を選ぶ形式が最もポピュラーですが、その他の形式も主題されます。いずれの方式でも、選択肢は5つの内から1つを選ぶといったものです。

 私の感想ですが、難易度は誤りの文を一つ選ぶタイプの問題が一番解きやすいと思います。誤りの文は、どこかが間違っているので、断定しやすいのです。

 一方、正しい文を一つ選ぶタイプは、読んでいて疑心暗鬼に陥ることがよくあります。正しい内容の文章だと思うんだけどーーー、何か私の知らないことで誤りの部分が含まれているのか?といった疑念がわいてきます。ので、他の4つが確実に誤った文章だという確証を得てからでしか、正しい文章を1つ選ぶということができません。

 同じように、誤りの文の組み合わせ→正しい文の組み合わせという、難易度の順番に並ぶと思います。

 一番難易度が高いのが、個数タイプの問題です。これは正しい個数、誤りの個数、どちらも難易度は同等です。なぜなら、5つの文章の内容を一つ一つ、正確に正誤判断をしなければいけないからです。個数問題は、あてずっぽうではまず当たりません!確率は5分の1ですが、感覚的にはもっともっと低いです。全く分からず、お手上げ状態で適当に選んでも当たりませんし、3個か4個かどっちかと思うんだけどーー、と選んだ時も、まず当たりません。不思議ですが当たりません。逆に、正誤判断が2個以上間違っていて、個数だけ奇跡的に合っていた、ということがあります。ごくまれにですが。

 といった内容で、五指択一式の試験でも、タイプがいろいろあります。

 本試験は、午前に選択式試験80分、午後から択一式試験210分で行われます。

労働基準法 択一式

 5指全文を載せると長くなるので、一問一答式で紹介したいと思います。〇か×かです。

 労働基準法は、日本国内の事業で使用される労働者であれば、日本人であるか外国人であるかを問わず、また、当該外国人の就労が不法就労であるか否かを問わず適用されるものである。

 正解は〇です。外国人でも労働基準法が適用されるのは、そうですが、それが不法就労でも適用されます。このあたりが迷いそうな選択肢です。

 行政執行法人(造幣局、国立印刷局など)に勤務する職員には、労働基準法は適用されない。

 正解は×です。労働基準法が適用されないものとして3つあります。

  • 同居の親族のみを使用する事業
  • 家事使用人
  • 一般職の国家公務員

 1番目は、同居の親族間で、法律をもって規制するのはなじまないということでしょう。

 2番目は、家庭内の家事使用人に法律が介入するのは不適切だということでしょう。ただし、掃除代行業者などの事業として請け負うものに雇われていて、その指揮命令の下に家事を行うものは、当然、労働基準法が適用されます。

 3番目は、安定して行政を提供しなければならないので、ストライキをされても困ります。しかし、行政執行法人は、民間労働者と同様の扱いとされ、労働基準法が適用されます。

 株式会社の代表取締役は、法人である会社に使用されるものであり、原則として労働基準法の労働者になるとされている。

 正解は×です。代表取締役は使用者の立場なので、労働基準法は適用されません。

 では一般の取締役はどうでしょう?労働基準法は労働者を守る法律なので、労働者の性質があるかどうかで判断されます。

 代表取締役は常に使用者の立場です。一般の取締役は、肩書は取締役でも、勤務時間が決められていて、会社の指揮命令下で働いている場合は、労働者としてみなされる可能性があり、労働基準法の適用がある場合があります。ケースバイケースで判断ということです。

 

 今回は、基本的な問題ばかりですが、迷うところもあり、周辺論点もしっかり押さえておかなければならないことが多いです。

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